マルタに移住してから習い始めた、バチャータダンス。
サルサとかタンゴみたいに、ペアになって踊るダンスで、
私は週に2回はレッスンを受けているんだけど、
踊る相手に対して、たまに、イラッとすることがあったの。
心の中で、ムカついて
その一つが、相手が私をリードするときの強さが、強すぎること。
力が強すぎて、”踊る”っていうよりかは、相手に”振り回される”ような感じになっちゃって、
これって結構、身体のストレスになるの。腰が痛くなっちゃうこともある。
だから、心の中で、ムカついてた。
そして、態度にもちょっと、現れてた。
笑顔なしで、イラッとした感じの表情を見せて、踊り終わった後も、そっけない感じにして。
勇気を出して
イライラしている自分に対してもイライラしてきちゃったし、
こんな状態で、ずっとバチャータダンスをするのもよくないよな?って思って、
ある日、勇気を出して、伝えてみることにしたの。リードするの力が強すぎるってことを。
その日のダンス教室では、2人の男性のリードが強すぎた。
あんまり話したことがない相手だったから、どんな反応をされるか怖くもあったんだけど、
勇気を持って、そしてなるべく、ポライトな方法で、伝えてみたの。
「ちょっと伝えたいことがあるんだけど、いいですか?
あなたのダンスは素敵なんだけど、力が強すぎて、たまに腰が痛くなっちゃうから、
もう少し力を弱めてくれないですか?」
って。
普段から、物事をはっきり言える人にとっては、全く何でもないことだと思うんだけど、
我慢癖がついちゃって、伝えることに慣れていない私にとっては、結構大きなことだったの。
相手の反応は?
一人目の反応
一人目の男性は、とっても紳士的な反応をしてくれた。
「それはごめんね。全然、気づかなかった。教えてくれてありがとう」
って言ってくれて、
実際に直してくれて、
私は気持ちを伝えられたことにスッキリだし、自分の殻を破れたことにも清々しいし、
そして何より、その男性に対して、「この人と踊るの、嫌だな」って思ってしまっていた気持ちがなくなって、
むしろとっても、楽しめるようになったの。
男性にとっても、力を弱めたことでリードがうまくいくようになったから、
その男性も、とっても嬉しそうだった。
二人目の反応は
一方で、二人目の男性は、
「え、でも、リードするには力がいるでしょ?」
っていう態度で、反発されちゃった。
その瞬間は私も、もっとムカついちゃったんだけど、
でも、なぜか、伝えられたことに対してのスッキリの方が大きくって、
「この人は、そういう人なのか。もう、放っておこう」って、
別に傷つきもしないし、嫌われてもいいって思えたし、
伝えたことでのマイナスな点って、全くなかったように思う。
勇気を出して伝えたからこそ気づけた、発見。
ポライトに、伝える努力を
”ポライトに”っていうのは、すごく大事だという前提で、
『伝える』って、
本当に本当に、とっても大事なことだなって、思った。
私はまだまだ伝えることに慣れていなくって、やる気スイッチを入れて、自分を励ましてから伝えなきゃいけないんだけど、
でも、『伝える』ことは、これからもやっていきたい。
『伝える』ことも、スキルの一つだと思うから、
相手を不快にさせずに、気持ちよく受け取ってもらえるような言い方のスキルを、
身につけていきたいって思う。
日本人は、『伝える』スキルを身につける機会って、あんまり持っていないように思うんだけど、
でも、『ポイライトさ』は、世界と比べても際立ったレベルを持ってる。
だから、ポライトに、伝えるべきことを伝えられる人間に、なりたいの。
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